<martinique × Merlette>PRE FALL 2024 CROSS TALK | Merlette NYC(マーレット)日本公式サイト

<martinique × Merlette>PRE FALL 2024 CROSS TALK

マルティニークバイヤーの水口さんをスペシャルゲストに迎え、マーレットデザイナー Marina Cortbawi(マリーナ・コートバゥイ)との対談が実現いたしました。Pre Fall 2024コレクションがずらりと並ぶプレスルームで行われた今回の対談では、水口さんのバイイングのこだわりや新作アイテムの着こなし方、マリーナのマーレットへの想いやこの秋絶対に手に入れたいイチオシのアイテムまで、Pre Fall 2024コレクションとともに様々なクロストークをお届けします。

水口千恵

マルティニークバイヤー
大阪出身。セレクトショップのバイヤー、フリーランスバイヤーを経て、2011年よりマルティニークのバイヤーに。「身に着けたときに気分が上がるか」・「新鮮な気持ちになれるか」・「身に着けたシーンが想像できるか」の3つの観点を大切に、大人のシンプル&ベーシックアイテムをセレクト。

Marina Cortbawi

マーレットデザイナー
オーストラリア・シドニー出身。大学卒業後、パリとロンドンでファッションのキャリアを積み2010年にニューヨークへ移住。仕事で世界中を旅をするうちに、コットンだけの旅のコレクションを作りたいという発想が浮かび、2016年の夏、ニューヨークのブルックリンでマーレットを設立。

Marina:こんにちは、水口さん。早速ですが、今回のコレクションをご覧になってみてどう感じましたか?

水口さん:かわいい!と思ったのと同時にアイテム数がすごく増えたなという印象です。もともとこんなにあったかなぁ?と思うくらい!今回のPre Fall 2024コレクションはどんなコンセプトで作られたのですか?

Marina:今回のコレクションは、1900年代のスペインのダンス映画「Dansa Serpentina」とアレックス・カッツの抽象画からインスパイアされています。オレンジやラベンダーなどの落ち着いた夏の色から、ダークグリーンやコバルトブルーなど大胆で秋らしい色まで、魅惑的なカラーパレットをベースに、サハラやアイボリーといったニュートラルな色を差し込むことで季節の移り変わりを表現しました。繊細な刺繍とアイレットレースの生地は、1939年のスイスの刺繍映画「Von Spinnen und Weben Parures」にヒントを得たものなんです。

水口さん:Pre Fall 2024のLOOKBOOKも素敵ですよね。どちらで撮影したのですか?

Marina:アーティストであり女優でもあるジェマイマ・カークを起用して、ニューヨークのロッテパレスホテルで撮影しました。ラグジュアリーなスイートルームは、コレクションの壮大さを映し出す舞台のようで、とてもエキサイティングでした!LOOKBOOKは気に入っていただけましたか?

水口さん:とってもかわいいです!やっぱりこのスーパーロングソリマンを着たLOOKが気になります。(笑)

Marina:このスーパーロングソリマンは、コレクションピースとして制作したんです。2メートル以上もあるんですよ!(笑)

水口さん:ええっ!それはすごい!(笑) このLOOKとてもいいですよね。「ニューヨーク」っていう感じがすごくします。あとはやっぱり、全体的にすごくバリエーションが増えてパワーアップしたなという印象で、新しく登場したこのソリマンミディドレスもいいですよね。

Marina:そうなんです、このドレスは自信作!日本のお客様はみんなソリマンを好きでいてくれるから、シルエットはキープしつつ一枚で着られるように着丈を少し長くアレンジしました。

水口さん:わたしも一枚で着るほうが好きです。丈が少し長くなったことで、身長が高い方でも心置きなく着られそうですし、すごく喜ばれる気がします。落ち着いたサハラのカラーもとても素敵ですね。あと、このジャージー素材のブラウスもアレンジの幅が広がりそうです。

Marina:Pre Spring 2024からスタートしたカットソーコレクションがとても好評で、Tシャツやワンピースなどを発表していたのですが、秋なのでタートルネック仕様のジャージーブラウスを作りました。デニムに合わせて着ても良いし、寒い時期はノースリーブドレスのインナーに着たり、新感覚のタートルネックとして活躍してくれます。

水口さん:ジャケットのインナーとしても使えるし、ニット特有のチクチク感もないので重宝しそう!ベーシックアイテムだけども、アップデートされていてとてもいいですね。これもインドで作られているのですか?

Marina:そうです。ナチュラルファブリックを使って、インドの職人さんたちが、手作業でひとつひとつ丁寧にスモッキング刺繍をしてくれています。 愛情たっぷりですよ!水口さんはマーレットをどんな風に着るのが好きですか?

水口さん:一枚で着るのが好きなので、ワンピースによくロングブーツを合わせたりします。ジャージーブラウスもソリマンミディも色んなコーディネートが想像できますよね。ショッピングやディナーのときはレディライクにまとめてもかわいいし、お仕事シーンでは少しメンズっぽいジャケットを合わせたりするのも良さそう。

Marina:素敵ですね!私は日本のレイヤードスタイルが好きで、いつもインスタグラムを見て参考にしています。ニューヨークではディナーへ行くとき、一度家に帰って着替えたりすることもあるけれど、マーレットはシーンを問わず着まわせるのでそんな手間も省けるし、忙しい朝でもさっと着られるので必然的に選んでしまうことが多いです。水口さんはバイヤーとして活動されている中で、ブランドをセレクトされるときのこだわりはありますか?

水口さん:そのお洋服を見たときにパッと気分があがるというか、ちょっと何かが変わるかもと期待させてくれるような洋服を選ぶように心掛けています。心が動く瞬間を敏感にキャッチしながら、大切にブランドをセレクトしています。

Marina:コットンのドレスは世の中にたくさんあると思うのですが、なぜマーレットをバイイングしてくれるのですか?どれがお客様のニーズに答えるのかとか、様々なブランドがある中で違いを見分けるコツなどはあるのでしょうか?

水口さん:そうですね、まずはそのブランドにオリジナリティがちゃんとあるかということをよく見るようにしています。どっかで見たことがある。とかじゃなくて、ちゃんとそのブランドの持つ背景やオリジナリティがあるかどうかを基準にしています。

Marina:なるほど、わたしたちの取り組みに親和性を感じていただけて本当に嬉しいです。水口さんとはニューヨークで1stコレクションを見ていただいてからのお付き合いですね。最初はアッパーウエストサイドの自宅での開催でした。

水口さん:そうです!本当に懐かしい!あれは2017年でしたね、マーレットを初めて見たとき「気分があがるか」という点でぴったりなブランドだと思いました。なんでこんなにかわいいの!と心が躍ったのを今でも覚えています。

Marina:日本のマーケット情報も知らずバイヤーさんに見せるのも初めてだったので、どんな意見をいただけるのかとてもドキドキしていましたが、ポジティブなフィードバックをいただいてすぐに日本での展開が始まり、日本のお客様が受け入れてくれたことがすごく嬉しかったです。

水口さん:最初はかわいすぎるかなと思うかもしれないけど、着てみたいと思わせてくれるワクワク感があって。実際に着てみると女性で良かったと感じる高揚感も含まれていて、そういったポイントが日本でフィットし人気になっていったと思います。誘惑するようなセクシーなドレスでもないし、女性が自然体でいられるところも魅力かなと思います。日本の女性はデニムを合わせたりとかミックスマッチがとても上手なので、そういったところにも入り込んでいけたのがよかったのではないかなとも思います。

Marina:なぜ日本のみなさんはレイヤードが得意なんでしょうか?

水口さん:日本のファッションには、かわいいもの×デニムとか、かわいいもの×メンズっぽいものとか、なんだかもう日常に染み込んでいる気がします。四季があるからこそ、いろんな組み合わせを考える機会があるのかもですね。

Marina:そういうことですね、これからも日本のみなさんの着こなしを楽しみにしています!今日は素晴らしい機会をありがとうございました。